ささやかな胡桃パン-海外文学と遊ぶ

主に『海外文学』と『読むこと書くこと』あれこれエッセイ

怒りという自由『フィンケルスティーン5』in『フライデー・ブラック』ナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤー

アメリカ文学 ナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤー 『フライデー・ブラック』(2018) なくならない人種差別 自分の中の差別心 彼らの叫びを聞け 僕は、ブラックミュージックが好きだ。あの、気持ちいいほどの感情の爆発と力強く腰にくる音楽。しかし、そんな彼…

「風呂読のススメ」お風呂で読書するという至福の時間に起こる悲劇の回避

あぁまたやってしまった…。角が濡れてしまった文庫本を見つめ僕は嘆く。 のぼせ 風呂ぽちゃ 風呂読は至福 読書好きな人は誰でも、お気に入りの「本を読む場所」があるのではないかと思うが、僕の場合それは「お風呂」である。今に始まったことではなく、間断…

オヤジにだってあった青春、そして初恋/『はつ恋』イワン・ツルゲーネフ

ロシア文学 イワン・ツルゲーネフ Ивáн Тургèнев 『はつ恋』(1860) はつ恋 (新潮文庫)作者:ツルゲーネフ発売日: 1952/12/29メディア: 文庫 話すのが苦手だから書く ああ、青春よ!青春よ! オヤジだって… 好きな女の子が急に転校してしまって悲しみに暮れた…

終わりは始まり。

NHKのラジオ番組『すっぴん』が終わる。 今週(2020.3.9〜13)が最後の週ということで、現場で段取りをしつつ朝から聴き始めるが国会中継のため25分で終了…。ちぇっ、と思ったがまあしょうがない。月曜担当サンキュータツオ氏呆気ない最後でしたが、お疲れ様で…

包み隠された何か/『ヌメロ・ゼロ』ウンベルト・エーコ

イタリア文学 ウンベルト・エーコ Umberto Eco 『ヌメロ・ゼロ』(2015) ヌメロ・ゼロ (河出文庫 エ 3-1)作者:ウンベルト・エーコ発売日: 2018/11/06メディア: 文庫 エーコの遺作。 エーコの陰謀 自分は自分で 海外文学で学ぶ エーコの陰謀 人間の記憶という…

その記憶、本当か?/『終わりの感覚』ジュリアン・バーンズ

イギリス文学 ジュリアン・バーンズ Julian Barnes 『終わりの感覚』(2011) 終わりの感覚 (新潮クレスト・ブックス)作者:ジュリアン バーンズ発売日: 2012/12/01メディア: ペーパーバック 単なる人生についての物語 なにもわかっていない情けなさ ジュリアン…

オススメ海外文学(作家編)①『ポールオースター』どちらかというと未読さんへオススメしたい3作品

私がこの本を書いたのは、ヘクターの作品に対する自分の熱狂を他人と分かちあいたかったからだ。 『幻影の書』(新潮文庫)より これはポールオースターの『幻影の書』という作品の中のある一節だけども、つまり何が言いたいかというと、「僕がこの記事を書い…

幻影に人は救われる/『幻影の書』ポール・オースター

アメリカ文学 ポール・オースター Paul Auster 『幻影の書』(2002) 幻影の書 (新潮文庫)作者:ポール オースター発売日: 2011/09/28メディア: ペーパーバック 結局戻ってくるのはやはりここ。現代アメリカ文学界の最重要人物ポールオースターである。 幻影と…

iPhoneとiPadを使ってブログを書く人が増えてほしいと心から願う

こないだからどうも「読む」より「書く」に心が傾斜気味なのでまた番外編。iPhoneでブログを「書くこと」。 iPhoneやiPadでブログを、というか何かしらの執筆活動を行なっている人というのは、「PCで書く人」に比べて少ないのだろうか。確かに何かみんなPCで…

『書評ブログ』は気負わずまあとにかく気楽に始めようよ

小説を読んでばかりではいけない。世間ではインプットよりアウトプットを増やせと喧しいので番外編。 「書評ブログ」について。 スタイルの向き不向き 書評とそうでないもの 書評はかんたんでいい 『書評ブログ』やろうよ スタイルの向き不向き 書評ブログと…

凡人は狂人へ憧れる『嵐が丘』エミリー・ブロンテ

イギリス文学 エミリー・ブロンテ Emily Jane Brontë 『嵐が丘』(1847) 嵐が丘 (新潮文庫)作者:エミリー・ブロンテ出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/06/28メディア: ペーパーバック 理屈じゃない何か 恋を知らないエミリー 語り手は最重要 何だかんだで…

『オイディプス王』ソポクレス

ギリシャ文学 ソポクレス Sophokles 『オイディプス王』(前429/420) オイディプス王・アンティゴネ (新潮文庫)作者:ソポクレス出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1984/09/27メディア: 文庫 絶望的運命 心のままに生きる オイディプスの神託 そのご褒美 アイス…

『ハムレット』ウィリアム・シェイクスピア

イギリス文学 ウィリアム・シェイクスピア William Shakespeare 『ハムレット』 ハムレット (新潮文庫)作者:ウィリアム シェイクスピア出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1967/09/27メディア: 文庫 台詞ありき メタ創造あるいはメタ妄想的ハムレット というこ…

『マクベス』ウィリアム・シェイクスピア

イギリス文学 ウィリアム・シェイクスピア William Shakespeare 『マクベス』(1601?) マクベス(新潮文庫)作者:ウィリアム・シェイクスピア出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2016/01/29メディア: Kindle版 シェイクスピア四大悲劇のひとつ(『ハムレット』『…

ノルウェーブッククラブ『世界最高の小説BEST100』チェックリスト

海外文学を何か読んでみようかという時に、これはひとつの指標になるかもしれない。世界54ヶ国の著名な作家100人の投票により選ばれた、ノルウェー・ブック・クラブ『世界最高の小説BEST100』(2002) 主に自分の記録用だが、もし誰かの何かの参考になったらこ…

『オセロー』ウィリアム・シェイクスピア

イギリス文学 ウィリアム・シェイクスピア William Shakespeare 『オセロー』(1602?) オセロー (白水Uブックス (27))作者:ウィリアム・シェイクスピア出版社/メーカー: 白水社発売日: 1983/10/01メディア: 新書 フォークナーの『響きと怒り』のタイトルはシ…

『響きと怒り』ウィリアム・フォークナー

アメリカ文学 ウィリアム・フォークナー William Faulkner 『響きと怒り』(1929) 響きと怒り (上) (岩波文庫)作者:フォークナー出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2007/01/16メディア: 文庫 響きと怒り (下) (岩波文庫)作者:フォークナー出版社/メーカー: 岩…

『エレンディラ』ガブリエル・ガルシア=マルケス

ラテンアメリカ文学 ガブリエル・ガルシア=マルケス Gabriel Garcia Marquez 『エレンディラ』(1972) エレンディラ (ちくま文庫)作者:ガブリエル ガルシア=マルケス出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1988/12/01メディア: 文庫 『百年の孤独』と『族長の秋』…

『密林の語り部』バルガス=リョサ

ラテンアメリカ文学 マリオ・バルガス=リョサ Mario Vargas Llosa 『密林の語り部』(1987) 密林の語り部 (岩波文庫)作者:バルガス=リョサ出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/10/15メディア: 文庫 雄弁な語り部であるリョサに感謝。 この『密林の語り部…

『ペドロ・パラモ』フアン・ルルフォ

ラテンアメリカ文学 フアン・ルルフォ Juan Rulfo 『ペドロ・パラモ』(1955) ペドロ・パラモ (岩波文庫)作者:フアン・ルルフォ出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1992/10/16メディア: 文庫 数ページ読むだけで「こ、これは…」と面白さを確信する小説に出会う…

『予告された殺人の記録』ガブリエル・ガルシア=マルケス

ラテンアメリカ文学 ガブリエル・ガルシア=マルケス Gabriel Garcia Marquez 『予告された殺人の記録』(1981) 予告された殺人の記録 (新潮文庫)作者:G. ガルシア=マルケス出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1997/11/28メディア: 文庫 予告された殺人が予告通り…

頼むよ大人たち『車輪の下』ヘルマン・ヘッセ

ドイツ文学 ヘルマン・ヘッセ Hermann Hesse 『車輪の下』(1906) 「なんて美しい雲だろう!」と、ハンスが快げに見ながらいった。 「そうだね、ギーベンラート」と、ハイルナーは溜息をついた。「あんな雲になれたらなあ!」 車輪の下 (新潮文庫)作者:ヘルマ…

『デミアン 』ヘルマン・ヘッセ

ドイツ文学 ヘルマン・ヘッセ Hermann Hesse 『デミアン 』(1919) デミアン (新潮文庫)作者:ヘッセ出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1951/12/04メディア: 文庫 若い頃に読んでいれば、非常に刺激的でかつ深く共感したに違いない。若い頃の自分を思い出し、懐…

児童文学を読む大人は素敵だね/『飛ぶ教室』エーリッヒ・ケストナー

ドイツ文学 エーリッヒ・ケストナー Erich Kastner 『飛ぶ教室』(1933) 飛ぶ教室 (光文社古典新訳文庫)作者:ケストナー発売日: 2006/09/07メディア: 文庫 「なんでそんなにうれしいんだい?」と、駅員がたずねた。 「だってクリスマスだから」と、少年は答え…

『月を見つけたチャウラ』ルイジ・ピランデッロ

イタリア文学 ルイジ・ピランデッロ Luigi Pirandello 『月を見つけたチャウラ』(1902〜36) 月を見つけたチャウラ?ピランデッロ短篇集? (光文社古典新訳文庫)作者: ピランデッロ出版社/メーカー: 光文社発売日: 2013/12/20メディア: Kindle版この商品を含む…

『夜間飛行』サン=テグジュペリ

フランス文学 サン=テグジュペリ Antoine de Saint-Exupery(仏) 『夜間飛行』(1931) 夜間飛行 (光文社古典新訳文庫)作者:アントワーヌ・ド サン=テグジュペリ発売日: 2010/07/08メディア: 文庫 「星の王子様」は読んだことがあるという人は多いかもしれない…